海と樹海に挟まれるようにして存在する丘の都、ストジュオイ。
ここにはミミーランダーと呼ばれる住人達が暮らしていた。
彼らは失われた世界の遺物を動かす不思議な力を持っていた。
小さな奇跡の力――『オラクル』。
『オラクル』を行使するとき、
耳や尾といった自らの出自にまつわる獣の象徴が、身体に現れるという。
ミミーランダーたちは旧時代の遺物の力を借りつつ、
自然と共生し豊かな生活を築き上げていた。
ある日、ストジュオイの片隅で花屋を営む『ワフル』のもとに、
小さな女の子『ミャム』が訪れる。
花を育てながらも『ミャム』の世話を焼く『ワフル』に、
花屋に住み着いてしまった元気いっぱいな『ミャム』、
二人の出会いは、新しい仲間、まだ見ぬ世界へと繋がっていく……。